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安藤宏恵さん(大学院工学研究科博士前期課程2年),倉内文孝教授,杉浦聡志助教が土木計画学研究委員会優秀論文賞を受賞しました(社会基盤工学科)

題目:
時空間拡張ネットワークを用いたリンクベース最適避難計画モデルの構築(土木学会論文集D3第72巻第5号(土木計画学研究・論文集第33巻))
 
概要:
現在わが国では来たるべき津波災害への備えとして避難計画の見直しが求められている.そのような中,避難完了時間を最小にするための最適避難計画問題を定式化し解くことは,実際の津波災害発生時の状況を表現しているわけではないが,周到な避難計画を策定する上で重要な参考情報になると考えられる.筆者らは,津波災害を対象とし,時空間拡張ネットワークを用いた避難完了時間を最小とする最適避難計画モデルを開発してきた.このモデルは,避難経路集合を事前に設定し最適避難を求める経路交通量を変数としたものであった.しかし,避難経路を所与として計算を実施する必要があるため,ネットワークが大規模になると経路の数え上げが困難になることが課題となっていた.本研究では,Jarvis and Ratliff (1982)が示した,「many-to-one動的ネットワークにおける避難完了時間の最小化と総避難時間最小化の等価性」を援用し,経路集合をあらかじめ設定しないリンクベースで最適避難計画を立案するモデルを提案する.構築したモデルを先行研究モデルと比較し,有意性を確認した.また,避難所の増築,コントラフローの実施などによる避難完了時間の短縮を本モデルで検討可能であることを示した.
 
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