トップページ > 社会基盤工学科 > 防災コース > お知らせ > 櫻井勇太さん(大学院自然科学技術研究科 環境社会基盤工学専攻 修士課程2年(社会人))が 鋼構造シンポジウム2019 第27回鋼構造年次論文発表会 アカデミーセッションにて 優秀発表賞を受賞しました

櫻井勇太さん(大学院自然科学技術研究科 環境社会基盤工学専攻 修士課程2年(社会人))が 鋼構造シンポジウム2019 第27回鋼構造年次論文発表会 アカデミーセッションにて 優秀発表賞を受賞しました

題 目:荷重伝達型十字継手のルートき裂に対するストップホール法の効果

著 者: 櫻井勇太(岐阜大学),木下幸治(岐阜大学),穴見健吾(芝浦工業大学)

概 要:ストップホール法(以下,SH法)は疲労き裂先端に円孔を設けることで,き裂進展の遅延・停留を期待できる手法である.これまで溶接部から母材に進展した疲労き裂に対するSH法の効果や溶接止端を進展する疲労き裂に対して,溶接部にかかるようにSHを施工した場合に,溶接部とSHの応力集中の重畳を避ける適切な補修方法について研究報告がなされている.

一方,荷重伝達型十字溶接継手にみられる溶接ルート部に沿って進む疲労き裂に対するSH法を用いた補修方法は確立されていない.SH法による補修方法を確立する上で,SHとルート・止端部の応力集中の重畳を避ける施工方法,SH表面に露出したルート部の仕上げの程度や,SHを設けた溶接ルート部の疲労強度評価方法の提示が不可欠である.

本研究では荷重伝達型十字溶接継手のルートき裂を対象として有限要素解析を実施し,SH径や中心間隔などをパラメータとして,応力分布・応力集中係数の変化を把握した.その結果,SHを溶接止端からずらすことで応力集中の重畳を避けることができる
ことを示すとともに,SHによりルートき裂先端を確実に除去する必要があることについても言及した.

 

 

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