トップページ > 社会基盤工学科 > 環境コース > お知らせ > 水質安全研究室の鈴木千貴さん(社会基盤工学専攻M2)が第54回環境工学研究フォーラムにおいて優秀ポスター発表賞に選ばれました

水質安全研究室の鈴木千貴さん(社会基盤工学専攻M2)が第54回環境工学研究フォーラムにおいて優秀ポスター発表賞に選ばれました

平成29年11月17日から19日に岐阜大学で開催されました「第54回環境工学研究フォーラム(土木学会環境工学委員会主催)」において,水質安全研究室の鈴木千貴さん(社会基盤工学専攻M2)の発表が,優秀ポスター発表賞に選ばれました。

 

題目:浄水汚泥間隙水の水質とその汚泥管理状態による影響

著者:鈴木 千貴(岐阜大学大学院工学研究科),山田 俊郎(岐阜大学工学部),加藤 真允(愛知県水質試験所),李 富生(岐阜大学流域圏科学研究センター)

 

概要:

浄水汚泥間隙水を含む排水を着水井に戻す浄水場の送水管内において,残留塩素濃度が夏季に大幅に減少する問題が報告されている。この送水の残塩低下に対する間隙水の影響を理解するため,現地調査で間隙水水質の実態を把握し,異なる温度・酸素条件下で汚泥を一定期間保管した時の間隙水水質の特徴を実験的に検討した。その結果,特に夏季に間隙水中の有機物濃度は原水より高く,汚泥からの有機物溶出が示唆された。汚泥を40℃・無酸素の状態で7日間保管した後の間隙水にはアンモニア態窒素と溶存有機物が顕著に高く含まれていた。また,間隙水中の有機物は主に三つの分子量画分で構成されており,そのうち最も低い分子量の画分は塩素と高い反応性があることが分かった。この画分は40℃・無酸素の状態で保管した汚泥中に多く含まれていたことから,汚泥を夏季に嫌気状態で保管した場合,間隙水に塩素と反応性が高い有機物が生じることが示唆された。

 

20181211_suzuki.jpg

20181211_suzuki_1.jpg