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北田寛明さん(大学院自然科学技術研究科博士前期課程1年),柴田貴文さん(大学院自然科学技術研究科博士前期課程1年)がそれぞれ平成29年度土木学会中部支部優秀研究発表賞を受賞しました.

北田寛明さん(Ⅳ分野での受賞)

題目:大垣の水系基盤からみた近代都市マネジメント

 

概要:本研究は,近代に急速に工業化が発達した大垣を対象とし,大正後期から昭和初期にかけて悪水排除のために実施された木曽川上流改修工事,およびその附帯事業として認められた支派川改修事業に焦点を当て,各立場が遺した当時の文献資料を収集・解読し,水系基盤整備と都市発展の関係性を分析したものである.古来より洪水による被害を受け続けてきた大垣にとって,木曽川上流改修による悪水排除は最重要課題であった.商工者は市会議員や商工会議所議員などの立場で積極的に関与し事業を推進した.またその際に水系基盤と鉄道との連携が図られたことが,その後の大垣の発展に大きく寄与した.

 

柴田貴文さん(Ⅵ分野での受賞)

題目:社会的費用を考慮した最適工法選択モデルの開発

 

概要:我が国は自然災害が発生しやすい自然条件を有しており,毎年多くの災害復旧工事がなされる.技術の進歩により工期を短縮させることのできる工法が開発されつつある.さらには工期を大幅に短縮させることのできる査定前着工等,早期復旧を実現させることのできる普及工事オプションがある.しかし,それら技術面の研究は多くなされているが,新工法が採用され,工期が短縮されることでどれだけ交通費用が抑制されるのかを明示的に検討された例は見当たらない.そこで本研究では工事費用と交通費用の和を社会的費用とし,社会的費用が最小となる工法を選定する最適工法選択モデルを構築することを目的とする.

 本モデルを構築するにあたり拡張PERTを開発し,一つのネットワークで様々な工法選択を可能とした.モデルを仮想復旧工事に適用することで各条件における最適工法を選定し,モデルの挙動確認を行った.

 

(写真左側:柴田貴文さん,写真右側:北田寛明さん)

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