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生産開発システム工学専攻修了生(現:一般財団法人 電力中央研究所)の小川翔平さんが論文奨励賞を受賞されました

平成30年6月8日の土木学会総会に於いて、生産開発システム工学専攻修了生(現:一般財団法人 電力中央研究所)の小川翔平さんが論文奨励賞を受賞されました。

◆著者:

小川翔平(一般財団法人電力中央研究所)

加藤雅彦(明治大学)

佐藤健(岐阜大学名誉教授)

 

◆題目:非破壊での鉱物定量による不飽和条件下におけるリン資材不溶化処理土の鉛の安定鉱物形成と移動抑制の定量関係
 

◆掲載誌:土木学会論文集G(環境)、Vol.71,No.4,pp.102-111,2015.
 

◆概要:本研究では,鉛模擬汚染土にリン資材を混合し,不飽和浸透を模擬したモデル試験による鉛移動量と溶出試験による鉛溶出量を評価,それぞれの試験後の安定鉱物(緑鉛鉱)形成量をX線回折法により定量した.炭酸鉛を含む中性の汚染土,塩化鉛を含む酸性の汚染土いずれも,資材の添加によって鉛の溶出,移動が抑制され,緑鉛鉱の形成が確認された.酸性汚染土の溶出試験では,鉛溶出抑制率が72.6%,試験後の緑鉛鉱形成率が51.6%であり,試験過程での緑鉛鉱形成により鉛溶出が抑制されたこと,緑鉛鉱形成以外のメカニズムも鉛溶出抑制に寄与していることが示された.モデル試験では,鉛移動抑制率が44.1%,緑鉛鉱形成率が49.6%であり,その定量関係から,不飽和条件下で溶解した鉛が,移動過程で緑鉛鉱を形成することで移動抑制されることが実証された.

掲載サイト:http://www.jsce.or.jp/prize/prize_list/p2017.shtml#s05

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