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【国際交流】JICA「青年研修事業」ミャンマー代表団一行17名が岐大・工学部訪問(11月26日)

 独立行政法人国際協力機構(JICA)「青年研修事業」ミャンマー代表団「経済行政(産業振興)コース」一行17名が平成25(2013)年11月26日[火曜]、岐阜大学工学部を訪れました。青年研修事業」とは、開発途上国の若手人材育成に日本が協力し、開発途上国の発展に寄与するものです。それぞれの国の将来を担う青年層が、日本を訪れ18日間の研修を受講することで、その国が必要とする技術や知識を習得し、国の発展に貢献します。


JICAミャンマー代表団記念写真(工学部玄関前) 今回、岐阜県世界青年友の会(会長 森 秀樹[岐阜大学長])が、「ミャンマー・経済行政(産業振興)コース」の研修プログラム(11月17日[日曜]~12月4日[水曜])を受託することとなり、工学部で一日研修を行いました。代表団はミャンマーの産業振興政策に携わる中央省庁(国家計画・経済開発省、工業省、エネルギー省、農業省など)の若手行政官で構成されています。日本の基盤(インフラ)整備およびエネルギー事情について学ぶため、来日しました。当日は森 岐阜大学長、ミャンマー代表団の挨拶の後、六郷 工学部長より工学部の概要説明、プロジェクト研究センター紹介が行われました。

JICAミャンマー代表団訪問の様子 
 その後、王 道洪 准教授(電気電子・情報工学科 電気電子コース)より、「日本の電気エネルギー事情について」をテーマに講義が行われました。日本の電力状況について、電力の供給方法,発電効率を上げるためにガスタービンと蒸気タービンを組み合わせるガスタービンコンバインドサイクル(GTCC)、GTCCに燃料電池を加えたトリプルコンバインドサイクルといった火力発電の進化、電力供給の未来像"スマートグリッド"などについてご説明いただきました。
 次に、倉内文孝 教授(社会基盤工学科 防災コース)よりテーマ「まち・都市・地域を計画するための技術」の講義が行われました。まち・都市・地域づくりを行う場合、予算を使って作るだけではなく、社会がより健全に発展していくようきちんと計画する必要があります。橋、道路といった社会構造物は完成するまで時間がかかるため、20~30年先を見越して計画を立てます。こうした将来の社会づくり、社会資本の整備を対象にする学問として土木計画学があります。今回交通に関する土木計画学について学びました。将来の人口の増減を予測して交通計画を立て、段階推定法を用いて調査・分析を行うなど、交通に関する土木計画学の理念や進め方についてわかりやすく解説していただきました。いずれの講義も多くの質問が寄せられました。

JICAミャンマー代表団講義の様子 講義後、工学部土木系実験棟へ移動し、国枝 稔 教授(社会基盤工学科 防災コース)より、コンクリートに関する実験施設を見学し、高強度,高じん性を有するコンクリートを作成するための方法や、せん断試験機,腐食試験装置などコンクリートを評価するための実験装置に非常に興味をもって質問されていました。また、岐阜大学医学部附属病院を訪れ、中央設備室にあるコージェネレーション設備および病院建物の免震構造について説明を受けました。

JICAミャンマー代表団土木系実験棟,記念写真(附属病院)など