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橋本 慧(ハシモト ケイ)

橋本 慧(ハシモト ケイ)
HASHIMOTO Kei
職名 助教
学科 化学・生命工学科
コース 物質化学コース

研究概要

私は"タフなイオン伝導性ゲル"をキーワードに、高強度な新規イオン伝導性高分子ゲル材料の開発とその微細構造の解析についての研究をおこなっています。

高分子ゲル材料とは図1に示すような高分子網目と溶媒からなる材料で、材料の大半が溶媒で構成されます。そのため、溶媒自身の性質を強く発揮し、イオン伝導性の液体を保持させることで、電解液として使用可能ながらも固体として扱える材料を作ることができます。特に、イオン液体と呼ばれる常温で液体の塩を保持させたものはイオンゲルと呼ばれ、難揮発性とイオン伝導性を併せ持つ、安全性の高い新しい材料です。

しかし、従来のゲル材料は脆く、強度が低いという問題点があります。近年、ウェアラブルデバイスに用いるための伸ばせる、曲げられる材料が注目を浴びており、その実現のためにはゲルの強度を上げる必要があります。私は高分子合成等の手法を利用し、図2に示すような高強度なイオンゲル材料を開発すると共に、そのナノオーダーの構造を小角X線散乱、小角中性子散乱を中心とした様々な構造解析手法で明らかにし、その高強度化メカニズムを明らかにする研究を行っています。また、作製した材料の電気化学デバイスへの応用にも興味を持ち、研究を進めています。

図1 一般的なイオンゲル材料の模式図 図2 亀裂進展がしにくく、よく伸びるスライドリングイオンゲルの写真とナノオーダー構造の模式図

研究キーワード

高分子   小角X線散乱    イオンゲル     

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