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電子情報システム工学専攻の特長

電子情報システム工学専攻の特長

電子情報システム工学専攻の教育目的

 より高度なシステムの将来を展望して,それを基礎で支える新しい材料とデバイス開発のための電子物性工学,またシステム化のための基礎情報科学の二つを十分に学習しながら,応用的分野で新しい領域の課題を研究・開発していくことによる有能なシステム型技術者・研究者の育成を目指します。

電子物性工学講座

 新しい機能を持つ電子材料の合成と開発のためには,まず第一にその基礎的な物性を総括的にとらえることが必要であり,その上で個々の物性を組合せた新素材の設計を行うことが有利です。そのために,半導体,磁性体,誘電体などの結晶及びアモルファス,また,液晶,ゾル・ゲル状,生体関連系等の各種の状態における諸物質の電子的,光学的,音響的,プラズマ的,磁気的,誘電的及び熱的な基礎物性に関する特性の解明と新しい現象の追求を,次のような実験的手段により研究します。
 紫外,可視,赤外,遠赤外,超音波等の各種の波長域でのスペクトロスコピー測定,レーザー光散乱測定,レーザー・プラズマ核融合現象,X線,磁気的,誘電的及びDSC熱測定。
 上述の基礎電子物性に関する総合的な成果を高性能太陽電池,人工超格子,ファインセラミックス,光回路素子,分子素子デバイス,レーザー・プラズマ電気エネルギー発生素子,各種のセンサー,オプト・エレクトロニクス素子,光磁気素子等へ応用すると共にこれらの材料開発を基礎として効率よい電気エネルギーの発生,輸送,エネルギー変換及び次世代電気エネルギー情報通信工学をも目的とした基礎及び応用物性工学を目指した教育と研究を行います。

知識情報工学講座

 近年,急速な高度情報化社会の到来に伴い,情報工学分野の教育・研究対象は,従来の決定論的アルゴリズムを中心とした情報処理の枠組み(情報科学)を越え,不確実性を伴う人間の自然知能と機械によりその実現を試みる人工知能との結合を指向する知能科学へと普遍化しつつあります。これに伴い,大学等の高等教育機関においては,現在の情報化社会のみならず,将来の知能科学時代をも担い得る有能な技術者,あるいは研究者の養成を図ることが急務となっています。そこで知識情報工学講座は,(1)現在の高度情報化社会に対応するための,確定性,あるいは再現性を有する処理を対象とした理論とその応用を中心とした教育・研究分野(処理系)と,(2)将来に対応するための,直観,類推,帰納,学習などの不確実性,あるいは状況依存性を含む情報を対象とした教育・研究分野(認識系)の二大分野から構成されています。このうち,処理系における基礎分野として,大規模な情報の処理,伝達等に関する理論,処理システムとしてのコンピュータ・アーキテクチャ,符号化における離散システム,組合せ数理,あるいは数値解析等の理論を中心に教育と研究を行います。
 また,その応用として,計算機ネットワーク,並列分散処理システム,自然言語,画像・音声情報処理,CAD等に関する教育と研究を行います。一方,認識系における基礎分野としては,人間の知的機能を科学的・理論的に分析する知的情報理論,情報の曖昧さに関する曖昧理論,生体情報処理システムのモデル化,光情報処理システム等の理論を中心とした教育と研究を行います。また,その応用として,エキスパートシステム等に関する教育と研究を行います。