萬関 一広(マンセキ カズヒロ) | |
MANSEKI Kazuhiro |
職名 |
准教授 |
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学科 | 化学・生命工学科 |
コース | 物質化学コース |
次世代の太陽光発電や省エネ照明に関わる「ナノ材料の開発」にここ数年研究の力点を置き、化学分野の学術的発展と実用化への応用を目指しました。主要な成果は、再生可能エネルギー技術として近未来の普及拡大が期待される色素増感太陽電池に関するものです。軽量性、色鮮やかさ等の特長は用途展開の観点から魅力的ですが、光電変換効率と耐久性についての課題が残されています。これらを解決するため、次のような技術基礎の創出に取り組んでいます。①光電変換効率の向上因子の明確化:素子の心臓部を担う酸化チタン電極材料のミクロ構造をナノスケールで制御し、構造と発電機能との相関を調べます。例えば、様々なチタン源を用いて水熱反応場における結晶成長を緻密に制御します。サイズ・形態等について系統的に作り分け、素子の動作原理の本質解明を進めています。②固体型色素増感太陽電池の高性能化:酸化チタン電極の空孔内における材料界面を新構築して、高効率な電荷分離と耐久性の向上を目指します。今後、ナノ材料化学、錯体化学、光電気化学等の融合概念を基にした独自の機能材料・デバイスの開発を進めて、創エネ技術を新規開拓していきます。
図1 ナノ材料を基盤とする創エネ技術の新規開拓 |
有機無機ハイブリッド メゾスコピック太陽電池 ナノ材料