犬塚 俊康(イヌヅカ トシヤス) | ![]() |
INUZUKA Toshiyasu |
職名 | 准教授 |
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学科 | 化学・生命工学科 |
コース | 物質化学コース |
人類は、生物が作る機能性化合物の恩恵を受けて生活しており、そのために有用な化合物の探索研究が様々な生物から行われてきました。しかし、化合物探索の知見が蓄積されたことで、生産化合物に関する膨大なデータを基にした生物学やが発展する一方、画期的な新規化合物の発見の機会は減ってきています。
そこで私たちは、既知の生物由来機能性化合物としてあまり知られていない、「分子サイズが大きいが、ペプチドや糖鎖など特定の小分子が連なっている生体高分子ではない化合物」に着目しています。これらの化合物は分子構造が非常に複雑なために研究が進んでおらず機能性化合物としても生物学的にも分子機能に関する知見が少ないため、画期的な化合物発見の可能性が高いと予想しています。
分子サイズの大きい機能性化合物の研究があまり行われていないのは、これまでの分析手段の限界を反映する意味合いもあります。しかし、近年新たに開発された分析手法や分析機器自体の高性能化に伴って、複雑な構造の化合物も分析可能となってきました。見つけ出した化合物の様々なデータを総合的に解析して、新たな機能性化合物の存在を明らかにしていきたいと考えています。
天然物有機化学 生物活性物質 有機機器分析