満倉 浩一(ミツクラ コウイチ)
職名 |
准教授 |
学科 |
化学・生命工学科 |
コース |
生命化学コース |
研究概要
研究は、大きく分けて以下の3つになります。
1) 新規酵素の探索と特徴解析
2) 酵素の機能改変
3) グリーンバイオプロセスによる有用化合物 (例: 医薬品、農薬、機能性高分子の材料)の効率的合成
最近は,キラル環状アミンの酵素合成に取り組んでいます.キラル環状アミンは,医薬品の合成中間体としての用途が期待されており,効率的な合成法が望まれています.化学的には,イミンの不斉還元が,効率的な合成法として知られています.一方,酵素法によるイミン不斉還元は,アミノ酸前駆体のイミン化合物に限られており,キラルアミン合成に利用できるイミン還元酵素の発見が望まれていました.大半のイミンは,水系で不安定であり,カルボニル化合物とアミンに分解するため,酵素スクリーニングに適した安定なイミンが必要でした.そこで,水系で安定なイミンを用いて,酵素スクリーニングを行った結果,放線菌Streptomyces属由来の(R)-と(S)-イミン還元酵素をそれぞれ、世界に先駆けて発見しました (図1).エナンチオ選択的イミン還元酵素の特徴解析と組換え体作製を実施した後,最適反応条件下で(R)体と(S)体の環状アミンを高い光学純度で合成することに成功しました.現在,環状アミン以外の化合物の物質生産開発の研究にも取り組んでいます.
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図1 エナンチオ選択的イミン還元酵素によるキラル環状アミン合成 |
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研究キーワード
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