2013年7月 3日
■論文名:調査地点を考慮した長大水路の液状化危険度解析(地盤工学ジャーナル2012,Vol.7(1),pp.283-293)
■著者:大竹雄・本城勇介・小池健介
■研究概要と受賞理由:
本論文は,実在する長大水路の液状化危険度解析を通じて,線状構造物の特性を考慮した信頼性解析の具体的手順の提示とその効果の検証をしたものである。水路や河川堤防などの線状構造物は,その施設延長が長いことから対策費も膨大となることが多く,対策区間の厳選化や対策優先度の設定が求められる。このような実務課題に対して,地盤調査の実施数や調査地点と評価地点の位置関係などの不確実性が,液状化の判定結果に及ぼす寄与度を分析し,地盤情報の過不足や解析方法の精度の影響を連続的に定量化する信頼性解析手法を提案している。本論文は独創性が高く,実用的な貢献度にも優れており,論文賞(和文部門)としてふさわしいと認められた。
地盤工学会HP: