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FUJISAWA Tetsuro |
職名 | 教授 |
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学科 | 化学・生命工学科 |
コース | 生命化学コース |
タンパク質は、酵素としての働きを行う際に、しばしば複数のポリペプチド鎖が集合・離散し、その機能を発現します。このような、ダイナミックなタンパク質の実像に迫るには、水溶液中での「姿の変化」を捉えることが不可欠となります。しかしながら、溶液中ではタンパク質は単一の姿ではなく異なる姿が平衡に混在しているため計測は単純ではありません。私の研究では放射光X線溶液散乱法と高静水圧技術を用いて、平衡をシフトさせることにより、集団の中の個々のタンパク質の「姿の変化」を探ります。
最近では、ニトリル化合物を分解する工業タンパク質の活性状態と会合形態の相関を中心に研究しています。また、強力なX線源である放射光施設を利用するので、実験を円滑にすすめるための機器の組み込みソフト開発や異なるデータを統合的に組む込む構造解析なども行なっています。
一見かけ離れた「バイオ」と「物理計測」という2つの側面を研究を通して触れることにより、学生の皆さんが技術者としてスキルアップするよう、能力にあわせて懇切丁寧に指導します。
図1 圧力による会合平衡のシフト | 図2 放射光高圧小角散乱測定のセットアップ (BL45XU@Spring-8) |
放射光小角散乱法 |
高静水圧力 |
タンパク質複合体構造 |
データ計測・解析 |