主に，記録装置や記憶デバイスのための，伝送路符号化法に関する研究を行っています．ハードディスクやDVDなどは，任意のデータ(任意の0と1の系列)を記録できますが，データを物理的に記録する段階では，物理的な制約を満すように変換してから記録する必要があります．この変換の技術は伝送路符号化もしくは記録符号化，制約符号などと呼ばれています．高い記録密度を達成するためには，より複雑な制約を満すように効率よく記録する必要があります．こうした要求に対応できる，より高度な記録符号の研究を続けています．

また，最近広く使用されるようになってきたフラッシュメモリなどの不揮発性メモリにも制約符号が有効であることがわかっています．こうしたメモリのための制約符号の研究もしています．

現在，DNA系列などの非常に小さな分子を操作する技術が，計算やマイクロマシンの構成などに応用されつつあります．こうした系列を操作するときにも，いくつかの条件を満す系列を考えることが必要になります．そのような場合に制約符号の考え方を適用するための基礎的な研究も行っています．

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